マンションを資産価値で選ぶブログ

元不動産営業でFPのmansioniaです。「マンション選びを資産価値で考える」をテーマにお送りします。

マンションの販売価格を、どうやって比較すべきか

モデルルームに行くと、最後の最後に値段を出されるケースがほとんどです。その際に、出された値段をどう判断するのがベターでしょうか。

一番やってはいけないのが、さんざん立地や環境をプレされ、モデルルームをみたあとに、「ああこのマンションに住みたい」とふんわり思ってしまった状態で値段を出され、その値段がなんとか自分の手の届く範囲で「まあ、、、、いけるかな」となってしまうことです。

値段は最も冷静に考えないといけません。資産価値でマンションを選ぶ際に、値段が担う割合は本当に大きなものだと自覚すべきです。では、価格をどう比較すべきか。これは意外とシンプルで、2つしかありません。

マンション内の住戸間と周辺競合他社マンションで比較

価格を比較するときの基本的な考え方は、マンション内の住戸間と周辺競合他社マンションで比較するということです。しかも、総額だけでみるのではなく、単価で計算することが重要です。1㎡や1坪あたりでいくらなのか。

そもそもマンションの価格はデベロッパーが全体の売上を設定したうえで、販売住戸の総床面積で割り決めます。たとえば、40億円の売上を設定したとして、総床面積が2000坪なら、坪単価は200万円ということになります。

この基本単価を軸にして、中階層の中住戸から調整していきます。まるでパズルのように。基本的には1階違うごとに3%とか5%とか、数%ずつ差をつけていきます。もちろん角住戸など特別な+アルファがあるような住戸にはそれ以上の価格をアドオンします。希少性が高いので。

価格は資産価値とリンクするか

このときに注意してほしいのが、それぞれの住戸の値段設定、値段格差が妥当かどうか、という点です。これが将来、住み替えをする際にも大きく影響してきます。いわばババを引かないためにも、全体として最適かどうかというのを注意深くみてください。

稀に、角住戸とはいえ必要以上に高くないか? という物件があります。本当にその価格が妥当なのかどうか、落ち着いて考えてみることが重要です。

周辺マンションの価格とどう比較するか

周辺マンションの価格と比較することも重要です。その際の比較方法は「中階層・中住戸」の価格ですること。しかし、単純にこの「中階層・中住戸」の価格だけで判断すると痛い目にあいます。5%とか10%程度の差であれば許容してもよいというか、どちらが極端に高い・安いとは言えないということをおぼえておきましょう。不動産にまったく同じ条件のものはないからです。

重要なのは、著しく高いかどうかなどの判断をするということです。たとえば20%程度高いということが判明したら、それはその物件は割高であるといえるでしょう。

なぜ高くなってしまっているのか、建築費なのか、デベロッパーのクセ(強気)なのか、など高い理由を突き詰め、それに納得したうえで購入すべきです。